2011年03月03日

平成23年から扶養控除減額、子ども手当給付で家計の収支は?

給付水準、所得制限、財源など、課題が山積の子ども手当ですが、3歳未満の金額を7,000円増の2万円に増額する方針が示されました。 子ども手当の導入に伴って、子どもへの金銭面での支援体制に大きな変化がありましたが、全体像を確認してみましょう。

■こども手当導入前は?


子育てサポート資金として、小学校6年生までのお子さんがいらっしゃるご家庭に、児童手当が支給されていました。 児童手当は所得制限があるものの、その基準額は少しずつ引き上げられていきました。

 また、所得税や住民税を計算するときの所得控除として、扶養控除が認められており、控除額は学費がかさむ高校および大学生の年齢のお子さんがいらっしゃる期間は多めに設定されています。

<児童手当>
対象:
 収入が所得制限以下で、小学生までの子どもを持つ養育者(父、母など)
金額:
 0〜2歳(3歳未満)…1万/月
 3〜12歳になった後の3月末まで…5,000円/月
 
※ 所得制限は、例えば扶養家族が2人(妻と子など)の場合、国民年金加入者は所得536万円、厚生年金加入者は所得608万円(給与収入で約817万円)


<扶養控除>
所得税 住民税
0〜15歳 38万円 33万円
16〜22歳 63万円 45万円

■こども手当導入後は?

 民主党のマニフェスト実現により、児童手当がなくなり、子ども手当が導入されました。 金額の調整が必要なことなどから、現在のところ1年限りの時限立法で対応しています。 公立高校の学費無償化(私立高校は支援金給付)も行われています。

 一方、子ども手当や学費無償化の財源確保のため、お子さんに対する扶養控除が縮小されています。 具体的には、子ども手当が受け取れる15歳までは扶養控除額はゼロ、公立高校の学費相当額の支援がある16〜18歳の時期は控除額が減額となります。

<子ども手当> 2010年4月から
対象:
 所得制限なし。中学生までの子どもを持つ養育者(父、母など)
金額:
 0〜2歳(3歳未満)…1万3,000円/月 ⇒ 2011年度より2万円(未定)
 3〜15歳になった後の3月末まで…1万3,000円/月


<扶養控除> 2011年分から
所得税 住民税
0〜15歳 0万円 0万円
16〜18歳 38万円 33万円
19〜22歳 63万円 45万円


<公立高校の学費無償化> 2010年度〜
 公立高校の学費(年間約12万円)が無料に。 私立高校では、就学支援金として、公立の学費とほぼ同額(所得に応じて約12万〜24万円)が、学校を通じて支給される。
 所得控除は課税される所得を減額する効果があるため、扶養控除がなくなると「控除額×税率」だけ税金が増えることになります。 住民税率は所得にかかわらず10%、所得税率は所得に応じた累進課税ですが、例えば、2歳のお子さんが1人いて所得税率が10%の所得水準なら、扶養控除額がゼロになることで、7万1,000円税金額が増えます(38万円×10%+33万円×10%)。

 そして、前述の事例のようにお子さんが3歳未満のケースでは、児童手当から子ども手当に代わったことで増えた金額は年3万6,000円(3,000円×12カ月分)にすぎないため、増税分の方が多くなってしまいます。 そこで、子ども手当の増額が検討されているわけです。 逆転現象が起きるケースをなくすためにも、財源の問題はあっても3歳未満の子ども手当は増額されることになるでしょう。

※ 平成23年2月1日現在のデータにより作成しています
児童手当の廃止、扶養控除の減額は、国会審議後に(現在は審議中)確定するものです。
ラベル:こども手当
posted by 賢く生きるための案内人 at 23:22| Comment(0) | こども手当 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2011年01月30日

住宅エコポイント延長へ

エコ住宅の新築やリフォームの際に付与されて、商品購入や追加工事に使える住宅エコポイント制度が、最長で1年間延長される見通しです。同制度は、当初今年末までに着工した住宅が対象でしたが、引き続き景気対策および地球温暖化対策が必要との判断のようです。

■住宅エコポイントとは?

住宅エコポイントの対象となるのは、省エネ基準を満たす住宅の新築工事や、外壁や屋根・天井、床、窓の断熱工事など、所定の条件を満たしたリフォーム工事です。断熱工事と同時に行ったバリアフリー改修工事も対象となります。

付与されるポイントは、新築なら一律30万ポイント。リフォームの場合のポイントは、例えば外壁の断熱工事は10万ポイント、窓やガラスの改修工事は窓の大きさなどにより2,000〜1万8,000ポイントなど、工事の種類や規模によって異なります。原則1ポイント1円となりますので、新築やまとまったリフォーム工事なら、数十万円の割引に匹敵します。

ポイントは、工事終了後に工事が行われたことを証明する書類などを添付して申請します。書類審査が通ってポイントが発行されたら、地域産品との交換、地域商品券やその他商品券、プリペイドカードへの交換、全国各地の環境団体への寄付、追加工事への充当などに使うことができます。ポイントの交換期限は現在の制度では平成25年3月31日までとなっておりますので、交換商品をゆっくり選ぶことができるようになっています。

■住宅エコポイントの財源

住宅エコポイントの財源はもちろん税金です。追加経済対策の一環として、予算に組み込まれたものです。今年度は1,000億円の予算が組まれ、延長が決まれば来年度は150億〜300億円超の予算となる方針だそうです。税収が減っている中、また国の借金が増えるのかと暗い気持ちにもなりますが、マイホームを建てる条件が整っている人の立場でみれば、住宅ローン控除と合わせて数百万円の優遇が得られるわけですから、このチャンスを逃す手はないともいえるでしょう。

エコポイントは家電にも適用されますので、猛暑の影響もあって業界は恩恵を受けています。しかし税収が減っている今、その財源は国債の発行に頼ることになります。景気にはずみがつかなければ住宅ローン控除のように、いつまでたっても止めることができなくなるでしょう。財政再建のため消費税の引き上げも検討されていますが、消費税引き上げは住宅市場を冷え込ませるに違いありません。景気対策か、財政再建か、政府のかじ取りはますます難しくなっています。
posted by 賢く生きるための案内人 at 18:22| Comment(7) | 車代節約 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2010年12月04日

年末調整って何?

■年末調整

企業にお勤めの方は、年末になると、生命保険料の控除証明書の提出や、扶養親族の申告などの作業を求められます。これらは、「年末調整」といいますが、では、具体的には一体何を行なっているのでしょうか?

個人の所得に対して課される税金は、国に納める所得税と地方に納める住民税の2種類ですが、前者の所得税の納付に関する手続きが「年末調整」です。

所得税は、1月1日から12月31日までの1年間の所得を合算した上で、そこから様々な調整後、最終的な税額が決まるのですが、会社員の方は、自分が一体いくらの所得税を支払っているのかの認識はなかなか持ちづらいのではないでしょうか?

これは、会社が従業員の給与や賞与から税金を徴収して(「源泉徴収」という)、国に納税の代行をしているためです。

この源泉徴収の額は、給与等の支払額、社会保険料(厚生年金や健康保険の保険料)の支払額、扶養親族の数、などで毎月自動的に決まります。
一方、個人の1年間の所得税額を決定するためには様々な個人的な事情を考慮し、所得から「控除」が行われます。


■控除

例えば、
人的控除として、配偶者と扶養親族の控除があります。本人の基礎控除と配偶者控除がそれぞれ38万円(配偶者所得38万円以下)、その年の12月31日現在の年齢が16歳以上23歳未満の扶養親族(「特定扶養親族」)の控除は1人あたり63万円(平成22年限り。23年からは19歳以上23歳未満)、同居の老親族の控除が58万円、その他(障害者以外)は38万円となり、これらの合計額が人的控除の所得控除額となります。

扶養親族については、所定の用紙に記入することで、本人が会社に申告するのですが、万が一申告が誤っていたりすると、場合によっては税金を多く払ってしまうことも起こりえます。
そこで、税金を払いすぎないために(正しい納税のために)この時期に必ず行なっていただきたいことがいくつかあります。

まず、会社から配られる源泉徴収票(12月から1月に配布)に記載されている扶養親族をきちんと確認することです。

例えば、
年金暮らしをしている親が居る場合、仮に同居していなくても生計を一にしている(常に生活費、学資金、療養費等の送金が行なわれている場合)のであれば、親の年金収入が、65歳未満なら108万円、65歳以上ならば158万円以下であれば、扶養親族とすることが出来ます(親の後期高齢者医療制度の保険料を口座振替で支払っている場合、それも社会保険料控除に加えることができます)。
また、生命保険料、個人年金保険料もそれぞれ最高5万円が控除となります(あわせて10万円が最高控除額)(地震保険料も控除の対象となります)。

ただし、奥様が働いている(課税所得がある)ご家庭の場合は、奥様にもその控除枠があるということは忘れられがちです。全ての保険をご主人の契約としている場合などは、例えば貯蓄性の保険などは、奥様に契約者を変更する(※実際に奥様が保険料を負担することが条件)ことなどにより、控除枠を最大限活用することが可能です。
このように、源泉徴収で前払いをしていた額と最終的に計算された所得税の精算をして、年末調整は完了です。事前に納めた源泉徴収額が本来の税額よりも多かった場合は、税金が還付されますし、逆に、源泉徴収額が少なかった場合は、更に税金を納めることになるわけです。

だたし、医療費控除や寄付金控除などは年末調整で控除ができません。また、住宅ローン減税の1年目は年末調整では税額控除を受けられません(2年目以降は年末調整で住宅ローン控除を受けることができます。)ので、これらは、別途、確定申告で税の還付を受けてください。また、年末調整の後に子どもが生まれた場合なども、確定申告を行うことで、再度税額を計算し、税金の還付を受けることも可能です(年末調整が終わっていても、会社に届出を提出することで、年末調整をやり直してもらうことも可能です)。

ちょうど年末の、旬な時期なので、一度保険会社の担当者などにご相談されてみてはいかがでしょうか?

posted by 賢く生きるための案内人 at 21:12| Comment(1) | 年末調整 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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